カルチャーショック初体験
「やっぱりカルチャーショックってあるの?」
現地の人から必ずと言っていいくらい聞かれる質問。
日本、カリフォルニア、北フランス、 いままで住んだ場所がそれぞれどれだけ違うのか、どこが1番好きかと尋ねられる事もしばしばある。
自分で言うのもなんだけど、私は比較的、文化に対して柔軟な姿勢を持っている方だと思う。「多数の文化が混ざった環境でのビジネス」を主に勉強しているし、異文化交流も大好き。だからこそ、日本でこれはない!!!っていうことが起こっても、ショックを受けて拒絶することはなかなかない。「これも文化ですね〜面白いね〜」って思うようにしてる。
でも、ひとつだけ、「あ、これはカルチャーショックってやつだ」って思うことがあると最近気がついた。
それは、倫理観。
マリファナはいい例かな。
近年、あらゆる国と地域がマリファナを合法化している。
カリフォルニアも数年前にマリファナを合法化したため、エディブルも葉っぱ自体も簡単に手に入れることができる。「悪ガキのビーチ」として知られるベニスビーチに溢れる異臭は忘れたくても忘れられない。友達の間で「この前ハッパ吸っててさー」なんて話もたまに聞く。
先日アムステルダムに行った時、スペースケーキという名のマリファナ入りお菓子が大胆にもお土産屋さんに売ってあった。コンビニに行けばマリファナ以外の薬物も手に入るのだとか。道でマリファナを吸っている人なんて数え切れないほどいた。その国でマリファナはタバコを吸っている感覚なんだろう。
ベルギーでは、マリファナは違法。だけど、警察の前で吸っても注意はされないらしい。
家でマリファナを吸っていても別にママは気にしないよ、寝る前にちょーっとリラックスするために吸ってるだけじゃん。って平然と話してくれた子もいた。
フランスでも一応違法だし、まだそういう場面に出くわしたことはないけど、男性だと街でドラッグディーラーに声をかけられることがあるらしい。そのくらい簡単に入手できてしまう。
日本では、マリファナは厳しく規制されている。
たまにニュースで、飲食店のオーナーだとか芸能人だとかが所持していたことで逮捕されたとの報道を目にするくらい、法律的にも倫理的にもアウト。
日本が大麻を禁止している理由や歴史的背景はアヘン戦争やポツダム宣言にあるみたいだけど、そもそも健康的にやばいんじゃないの?と私は思う。 人体への影響としては、歯肉が弱って歯が抜けたり、統合失調症になる確率が上がったりするそう。日本人の多くにとってマリファナはきっと、危険薬物の分類に入っている。少なくとも私はそう信じている。
マリファナ=薬物=危険・法律違反 絶対にしちゃいけないこと
アメリカで通っていた高校で、実際に薬物による死亡事故を目の当たりにしたことがある。
同じ町に住む同い年の女の子が、自分で作ったマリファナ入りのブラウニーを過剰摂取して死亡したと聞いた時は衝撃をうけた。ホストママが大学で教える保健の授業内でシェアされる生徒のドラッグ体験談はどれもおぞましいものだった。だからこそ、私はドラッグが怖いし、断固反対。
だけど、海外の人にとってマリファナって、リラクゼーションだったり楽しむための道具になってる。きっとそれは安全なイメージの蔓延しているせいだろうけど。
もしかしたら彼らにとってマリファナを吸うことは、未成年飲酒みたいなものなのかもしれない。一部を除けば違法ではあるけれど、別に吸っていることは周知の事実だし、そんなに悪いことじゃないでしょ。って。
私と彼らの倫理観やその起点の違いは、文化・慣習・法律からくるもの。
私にとっては道徳的にありえない!って思う行動は彼らにとってはなんてないこと。なんで私がそこまで反応するのかよくわかんないと思ってるのかも。
マリファナなんてほんのひとつの例にすぎない。むしろもう慣れてしまった。
恋愛の形、友達との関係、責任を持つこと、お金の使い道、犯罪
私にとっては受け入れられない、罪となることも、
彼らにとってはただの遊び、人生で1度はするべきクレイジーなことリストのひとつやふたつ。
無理。
ありえない。
そんなこと私にはできない。
見ていて怖くなることもあった。
でも彼らに悪気なんてない。そもそも悪いと思っていない。
何も、こんなに長々と自分は律儀で正義感があると説明したいんじゃない。彼らが悪いとも主張したくない。
ただ、本当のカルチャーショックを体験したんだと、世界にはいろんな人がいるんだと思った。 私の視点からすれば彼らは間違っていて、彼らの視点からすると私がおかしい。
こういう時日本が恋しくなる。日本でも価値観が合わないひとなんてごまんといるけれど、少なくとも安全を感じることができる。文化って複雑。
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